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格闘技論R64 ブロディにレスリングを教えた男!
時期的には、「戦極」か「DREAM」の話題だろうと読者諸兄は思うかもしれないが、先号半ば思いつきで書いた「ブルーザーブロディ」が予想外に反響を呼んだ。
やはり、いかに昭和プロレスファンが根強く残存し、また深々と論議するのは、総合格闘技よりやはりプロレスであると再確認できた。
総合は技術論一辺倒。
想像力を必要としない。
そこで、先号ブロディのことを書いたが、奇遇にも同時期に「私の知的反逆児」なるブロディの本が店頭に置かれた。
それを読むと、またしても興味深い事実が得られた。
アメフト出身のブロディに、まずはレスリングの基礎から叩き込もうと、レスリングを教えた男というのが、あのボブ・ループである!
ボブループといっても、かなりのマニアでも知らない程カルトなレスラーではないか。
しかし、ボブループといえば、知る人ぞ知るシューター。
メキシコ五輪レスリングのアメリカ代表で、プロ入り後も派手なショーマンスタイルが肌に合わず、ひたすら相手をストレッチするガチガチのスタイルを徹した。
新日も一度招待して懲りている。
猪木のNWFに挑戦したが、事もあろうにテレビ中継されたその試合で、猪木をストレッチしてしまった。
ストレッチとは業界用語で、寝技や締め技、関節技で相手を降伏寸前まで痛めつけ、「どうだ、俺の方が強いだろう、わかっているだろうな」という無言のアピールである。
最終的にはスター選手に華を持たせるので、ガチンコとは違う。
当然ボブループはその来日が最後で、二度と呼んでもらえなかった。
ボブループのニックネームは「人間嫌い」。
普通プロレスラーのニックネームなら「人間発電所」とか「鉄の爪」とかロマンがあるが、「人間嫌い」とはロマンのかけらもない、シャレにならないニックネームである。
でも何故か「人間嫌い」の方が不気味で怖い。
ボブループはブロディのデビュー戦の相手も務めている。
後に「天上天下唯我独尊」を貫き、気に入らぬ選手の技は一切受けず、トラブルメーカーになったプライド高きブロディは、このボブループとの出会いがかなり影響を及ぼしているのではないだろうか?
(フリードリッヒ)
