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ひとりごと 84号
 
 唐突ですが、指導者の皆さんは、ご自分の指導に自信がありますか?
 
 以前、私が学童野球の指導に携わっていたころ、ある人物に同じ質問をされたことがあるのです。
その時、私は、すぐに「イエス」と答えられませんでした。
子供たちには自信に満ちた言葉で
 「球はこう握って、こう投げる」 「バットはこう握って、こういう風に打つ」
と熱く語っていたのに、その質問には即答できなかったのです。
その質問を私に投げかけたのは、野球の専門家でも教育者でもなく、古くからの知り合いで、現在はパステルを使った抽象画や風景画を描いている画家です。
知り合った頃は、東京の「桑沢デザイン」で講師を務めていました。
この人物がどういう意図でその質問をしたのか今もわかりませんが、その質問をきっかけに、私の中で 「不安感」 のようなものがうごめきだしたのを鮮明に覚えています。
師匠曰く
 「何事も経験に勝るものはない。しかし、自分の経験がすべてではない。世の中には、人の数だけ経験がある。そして、経験とは過去のことだけではなく現在進行形でもある。また、伝えることには確信を持て」
と、謎かけのような言葉を残していった。
それから2〜3ヶ月ほど悩むことになりました。
きっと自分の「経験値」だけで指導するのは、いかがなものか?
 
 寛容な精神と向上心を忘れず、これが本当に正しいのかという疑問があれば、研究し、根拠を示し確信を持って伝えなさいという意味だと理解していますが、これで正しいのか、今イチ不安です。

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